(9)波形鋼板による橋脚の耐震補強工法(KD巻立て工法)
特許第5597317号

KD巻き立て工法とは、図-1に示すように橋脚を波形鋼板で巻き立てる耐震補強法です。
ネクスコ設計要領に準拠しています。


corru

        図-1 KD巻き立て工法

波形鋼板を橋脚に巻き立てることにより、橋脚は地震時水平力に対して
せん断耐力,ねじり耐力,曲げに対するじん性が著しく向上します。
波形鋼板にはフランジを設け形鋼にボルト留めします。
以下にその理由を説明します。リンクをご覧下さい。

①波形鋼板巻立て工法ではなぜせん断耐力が向上するか

②波形鋼板巻立て工法ではなぜ曲げに対するじん性が向上するか

③波形鋼板巻立て工法ではなぜねじり耐力が向上するか

④フーチングと波形鋼板の間になぜ間隙は不要か

⑤橋脚と波形鋼板の隙間にはエポキシやモルタルの充てんがなぜ不要か

⑥波形鋼板巻立て工法の具体的な設計手順
以下のリンクに記載されています。

⑥-1 せん断破壊型橋脚の補強

⑥-2 曲げ損傷からせん断破壊移行型橋脚の補強

⑥-3 曲げ破壊型橋脚の補強

⑥-4 ねじり破壊型橋脚の補強

KD巻立て工法の応用例は以下の通りです。
詳しくはリンクを参照下さい。

⑦斜π橋の鉛直材の耐震補強

⑧ロッキング橋脚の耐震補強

⑨ラーメン橋脚の耐震補強

⑩ラーメン高架橋横はりの耐震補強

⑪ 波形鋼板によるI型コンクリート橋脚の耐震補強

⑫波形鋼板の防錆

波形鋼板の外面の防錆は腐食環境に応じて、鋼橋の防食基準に準拠します。
内部は水分、塩分の影響を受けにくいため、厳しい腐食環境ではありません。