(8)制震装置BRD及びBRDアンカーによる跨道橋の耐震補強

   熊本地震(2016.4.14,4.16)では跨道橋が損傷する事例が発生しました。
跨道橋の基礎も含めて耐震補強する場合、強力な減衰性能を有する制震装置BRDを適用することにより、
構造物全体の耐震強度を高めることができます。
   

以下にその方法を示します。

1) 図-1に示すように跨道橋に近接して設けた杭基礎を介して制震装置BRDとそれを支持する
  BRDアンカーを設置して耐震補強します。
 制震装置BRD,BRDアンカーは以下のリンクに説明されています。

制震装置BRD

BRDアンカー

BRDanchor

        図-1 制震装置BRDとBRDアンカーを用いた跨道橋の耐震補強 

2) 制震装置BRDは大きな減衰機能を有していますので、レベル2地震による跨道橋の振動を大幅に
  低減します。


3) 制震装置BRDに設けられたスライド装置の働きにより、レベル2地震後も跨道橋の残留変位は
  発生しません。

4)
座屈拘束低降伏点鋼は上限強度が規定されていますので、深礎杭及びグラウンドアンカーには想定外の地震でも、
   一定以上の地震力は作用しません。
 また取付け部が破損することもありません。

5) 本線橋の交通規制なしに、跨道橋を橋軸方向、橋軸直角方向とも、耐震補強できます。

6) 橋梁に作用する地震力は直接グラウンドアンカーに作用するので、くい基礎をコンパクトにできます。

7) 一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所
「座屈拘束型ダンパーガイドライン委員会運営業務報告書
(平成29年4月)
に詳しく記載されております。