④動的繰返し試験

1) 動的繰返し試験に用いたBRD及び写真を図-1に示してあります。
動画は以下のリンクで見ることができます。

動的繰返し試験動画

2) 座屈拘束低降伏点鋼及びスライド装置が図示してあります。


dyanamicpic

                   図-1 動的繰返し試験


3) 正弦波入力によるBRDの応答 は図-2のようです。
太線の履歴ループの右側から説明すると以下のようです。
ⅰ)載荷重増大とともに座屈拘束低降伏点鋼は弾性変形する。
ⅱ)一定荷重に達すると座屈拘束低降伏点鋼は降伏領域に入る。
ⅲ)荷重減少時の勾配は載荷開始時の勾配とほぼ一致する。
ⅳ)無載荷の状態でスライド区間を移動する。
ⅴ)スライド区間終了とともに、弾性変形が始まる。
以下同様な繰返しです。

hysterisis

          図-2 正弦波入力とその応答

4) 座屈拘束低降伏点鋼は降伏荷重が低いためBRDは、スライド区間を介して大きな履歴ループを形成します。
したがって、大きな減衰効果を発揮してます。

5) BRDの減衰性能は速度依存性がないことが確認されています。
粘性ダンパーには速度依存性があります。
速度依存性については以下のリンクに説明がされています。

③BRDと粘性ダンパーの減衰性能比較

6) 等価減衰定数は55%程度あり非常に大きいことが確認されています。
等価減衰定数
については以下のリンクに説明がされています。

⑧等価減衰定数