⑤ 動的繰返し試験
1) 図-1には座屈拘束低降伏点鋼,その左端部の長孔及びスライド装置が図示してあります。

図-1 動的繰返し試験
2) 正弦波入力によるBRDの応答
は図-2のようです。
太線の履歴ループの右側から説明すると以下のようです。
ⅰ)載荷重増大とともに座屈拘束低降伏点鋼は弾性変形する。
ⅱ)一定荷重に達すると座屈拘束低降伏点鋼は降伏領域に入る。
ⅲ)荷重減少時の勾配は載荷開始時の勾配とほぼ一致する。
ⅳ)無載荷の状態でスライド区間を移動する。
ⅴ)スライド区間終了とともに、弾性変形が始まる。
以下同様な繰返しです。

図-2 正弦波入力とその応答
3) 座屈拘束低降伏点鋼は降伏荷重が低いためBRDは、スライド区間を介して大きな履歴ループを形成します。
したがって、大きな減衰効果を発揮してます。
等価減衰定数は55%程度あり非常に大きいことが確認されています。
4) 動的繰返し試験は以下のリンクで見ることができます。
動的繰返し試験動画