(3)連結部材、取付け部が損傷しないコンパクトな制震装置BRD-W slide
(特許第6173553号)
制震装置を橋台または橋脚に取付ける場合、温度変化やレベル2地震により
桁の移動量が大きく制振装置BRDが大きくなり桁下の建築限界を妨げる場合があります。
そのような場合制震装置BRD-W slideは効果的です。
1) 制震装置BRD-W slideは図-1に示すように座屈拘束低降伏点鋼と水平方向、鉛直方向に移動可能な
スライドピンから構成されます。
図-1 制震装置BRD-W slide
2) 制震装置BRDのスライド区間を短くでき、コンパクトな制震装置となります。
温度変化,クリープ、乾燥収縮による桁の伸縮、レベル1地震による桁の変位は水平方向スライドピン
桁の移動量が大きくなるレベル2地震ではさらに鉛直方向スライドピンが作動します。
3) 橋軸方向、橋軸直角方向、鉛直方向の制震に対応できます。
したがって斜張橋のような鉛直方向に卓越モードがある場合の制震にも適用できます。
橋軸直角方向の制震はクレビスを取り付けることにより対応します。
4) 座屈拘束低降伏点鋼は上限強度が設定されているため、取付け部には想定以上の
地震力は作用しません。したがって取付部が地震で破損することはありません。
5) 国土交通省、ネクスコの熊本地震後の新基準を満足しています。
6) スライドピンの他にも以下のリンクに示すスライド装置も適用できます。
スライドピン以外のスライド装置